女神ペレの神話について


ハワイ神話の神々の中でも、
最も有名な存在であるペレ。

ペレが生まれたのは、
タヒチともサモアとも言われますが、
神話では、
はるか遠い東の彼方にあるという、
神々の国カヒキ生まれ。

成長したペレは、
事情によりカヒキを出て旅に出ます。

姉の夫との関係が露見したとか、
大火事を起こして追放されたとか、
妹と駆け落ちした夫を追い掛けたとか、
様々な伝承があるようですが…

ギリシャ・ローマ神話等もそうですが
古代神話はスキャンダルに満ちてますね…

ともかくペレは、
兄の鮫の王・カモホアリィが用意したカヌーで、
まだ卵の状態だった末の妹ヒイアカを抱き
弟妹たちと一緒に出発します。

ペレのカヌーは
ハワイ諸島の西に辿り着くものの、
ペレが定住できる火口はなく、
ニイハウ島でも見つからなかったので
東に向かって島を巡ります。

カウアイ島にもオアフ島にも
適した場所はなかった上に、良いと思われた場所も、
追いかけて来た姉の
海の女神ナマカオカハイによって、
海水で水浸しにされてしまいます。

とうとうマウイ島ハナで
姉と対決しますが、
火は水には勝てないので、
ペレは負けて、死んでしまいます(!)

え、死んじゃったの?!

しかし、ご安心、
そこは神様のこと、ペレは魂となって、
マウイ島からハワイ島へ飛んで行くのです。

そして遂に、
キラウェア火口にある、
ハレマウマウ火口に辿り着きます。

キラウェア火山は標高が高く、
姉のナマカオカハイも
海水を流し込む事は出来ませんでした。

こうしてペレは安住の地を得て、
今もハレマウマウ火口に住んでいる、
と伝えられています。